新規顧客開拓において、BtoB(法人向け)とBtoC(個人向け)ではアプローチ方法は大きく異なります。
特にBtoCでは、顧客一人ひとりのニーズに応じた情報収集とアプローチ手段が重要です。
また、BtoBでは問い合わせをする人と意思決定者が異なるのに対して、
BtoCでは問い合わせをする人が意思決定者となるため、即決成約が多く見られるのが特徴です。
この記事では、BtoC(個人向け)の効果的な顧客開拓方法と、顧客を効率的に増やすためのプロセスをご紹介します。
売上アップにつながる具体的な施策が理解できる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
新規顧客開拓の決定版!BtoC向け10個のアプローチ法
BtoCの新規顧客開拓方法には、次の10個のアプローチ方法があります。
【BtoC新規顧客開拓・10アプローチ法】
- テレビCM・ラジオCM
- メルマガ
- 郵送ダイレクトメール
- 電話
- 訪問
- オウンドメディア運営
- インターネット広告
- SNS
- セミナー・ウェビナー
- 紹介
それでは順番に紹介していきます。
1:テレビCM・ラジオCM(プッシュ型)
マスメディア広告は、年齢や性別を問わず、幅広い個人向けに認知度を広げることができるのが特徴です。
テレビ、ラジオ、新聞など、様々なメディアを活用することで、多くの人々に一度にアプローチすることができます。
また、信頼性の高いマスメディアに広告を出すことで、商品やサービスに対する信頼度を高める効果も期待できるでしょう。
2:メルマガ(プッシュ型)
メールを使った新規顧客開拓は、その手軽さから根強く用いられている、BtoCアプローチ方法です。
一斉メール送信や、問い合わせに対する自動返信、さらにステップメール配信ツールの進化により、少ない労力で効果的に新規顧客を開拓することができます。
企業は顧客との接点を持ちやすくなり、興味・関心を把握することで、顧客見込みリストを作成しやすくなりました。
3:郵送ダイレクトメール(プッシュ型)
郵送ダイレクトメール(手紙)は、高額商材や年配の方に対するアプローチに特に適しています。
手紙の形式は、電子メールやオンライン広告に比べて、より個別的でパーソナルな印象を与えることができます。
デザインや文面を工夫することで、受取人に「選ばれた」と感じてもらい、特別な価値を提供することも可能です。
4:電話(プッシュ型)
電話を使った新規顧客開拓のアプローチには、大きく分けて二つの方法があります。
一つは、見込み客に対する『インサイドセールス』で、これは既に興味を示している顧客に対して、メールやチャット、電話を通じて関係を深めたり、情報提供を行う方法です。
もう一つは、全く初めての顧客に対して電話をかける『電話営業』です。
BtoCにおける電話アプローチは、実際に通話が成立するまでに多大な時間と労力がかかるため、効率を上げるために電話営業代行業者に任せる、という選択肢もあります。
5:訪問(プッシュ型)
訪問による新規顧客開拓のアプローチは、保険営業などで利用されます。
従来は、営業担当者が顧客の自宅を訪問し、直接対話を通じて契約の獲得を目指す方法が主流でした。
しかし、最近では個人宅の防犯意識が高まり、無断で訪問する機会が減少しています。
このため、ウェブサイトやSNSを活用して、効率的に新規顧客を獲得する手法が増えており、オンラインでのアプローチが重要視されています。
6:オウンドメディア運営(プル型)
顧客の悩みや困りごとを解決するために、自社でブログメディアの運営などを行う方法です。
ブログメディアを通じて、顧客が直面している問題に対して、具体的な解決策や役立つ情報を提供することを目的としています。
記事内容は中立的な視点でアドバイザーとしての立場から書かれており、顧客にとって信頼できる情報源となるよう心掛けます。
各記事の最後には、自社のサービスや製品を紹介し、記事を読んだ後でのサービス利用を促進するのが一般的です。
7:インターネット広告(プル型)
Google検索連動広告やインスタグラム広告など、インターネット広告にはさまざまな種類があります。
これらの広告手法は、顧客の認知を広めるだけでなく、顧客がどのような検索キーワードを使って自社サービスを探しているかを把握することができます。
特に、Google検索連動広告では、検索キーワードに基づいて広告を表示させるため、顧客のニーズに合った情報を提供できるのが特徴です。
インスタグラム広告も、ターゲット層の興味や行動に基づいた広告配信が可能です。
これにより、顧客の要望に沿った広告表示ができ、効果的に成約へとつなげることができます。
8:SNS(プル型)
企業アカウントを開設し、インスタグラムやその他のSNSに定期的に投稿することは、新規顧客開拓において重要な戦略の一つです。
SNSを活用することで、短期的な売上アップだけでなく、顧客との長期的な関係構築や広報戦略においても高い効果が期待できます。
9:セミナー・Webセミナー(プル型)
セミナー(Webセミナー)や展示会などのイベントを活用して、商品やサービスを効果的に告知し、契約を獲得する手法です。
これらのイベントは、特定のテーマや業界に興味を持つ顧客が集まるため、ターゲット層に直接アプローチできる貴重な機会となります。
参加者は、すでに関心を示している顕在層の顧客であるため、プレゼンテーションや具体的な説明を通じて、強い信頼関係を築くことができます。
10:紹介
既存のお客様からの紹介は、新規顧客の獲得において非常に効果的です。
紹介による新規顧客は、信頼性が高く、既存のお客様の推薦を受けているため、関心やニーズが明確です。
そのため、紹介者の信用を守るためにも、誠実で丁寧な営業活動が求められます。
BtoC新規顧客開拓が難しい理由
さて、BtoCの新規顧客開拓が難しいと言われる理由として、以下の2つが挙げられます。
【BtoCの新規顧客開拓が難しい理由】
- 自社サービスの認知度が低い
- 信用を得るまでのアプローチが複数ある
順番に見ていきましょう。
1:自社サービスの認知度が低い
BtoCの顧客開拓が難しい1つ目の理由は、自社の認知度が低いからです。
認知が低いままでは、潜在顧客に対して自社の存在やサービスを知らせることができません。
結果として、認知度が高い競合他社に顧客は流れてしまいます。
認知度を向上させるためには、効果的なマーケティング活動や広報活動が必要となります。
2:信用を得るまでのアプローチが複数ある
2つ目の理由は、顧客一人ひとりのニーズが異なるため、信用を得るためのアプローチが複数存在することです。
それぞれのお客様が抱える悩みや願望は、一つひとつ異なるため、一律の手法で信頼を築くことは難しくなります。
成約には信頼の獲得が不可欠ですが、そのためのアプローチは顧客ごとに異なります。
個客のニーズに応じたアプローチの複雑さが、BtoCの顧客開拓を難しくさせるのです。
失敗を防ぐ!BtoC新規顧客開拓で成功するための鉄則
それでは次に、BtoC新規顧客開拓で成功するための鉄則を3つ紹介します。
【失敗を防ぐ!BtoC新規顧客開拓の鉄則】
- 顕在層の顧客リストを取得する
- 自社の強みを理解し活用する
- 成約すべき理由を明確に示す
詳しく見ていきましょう。
1:顕在層の顧客リストを取得する
1つ目の鉄則は、顕在層の顧客リストを取得することです。
顕在層とは、既に興味を示し、購入意欲が高い顧客層を言います。
このリストを得ることで、ターゲットを絞ることができ、効率的な顧客アプローチが可能となり、成約率を高めることができます。
2:自社の強みを理解し活用する
2つ目の鉄則は、自社の強みを理解し、それを活用することです。
自社の強みを把握することで、顧客に対して競合他社にはない、優れた価値を提供できます。
強みを前面に押し出し提案することで、差別化が図れ、顧客の関心を引きやすくなります。
3:成約すべき理由を明確に示す
3つ目の鉄則は、成約すべき理由を明確に示すことです。
顧客に対して
- なぜ自社の商品を選ぶべきか
を具体的に伝えることで、信頼を得やすくなります。
明確な理由を示すことで、顧客の決断を後押しし、成約率を高めることができます。
BtoC新規顧客開拓の5つのStepガイド
次からは、BtoC向けの新規顧客開拓の方法を、ステップごとに紹介します。
【BtoC新規顧客開拓:5つのStep】
- 理想的な顧客像「ペルソナ」を設定する
- 成約に至るプロセスを設計する
- 顧客へのアプローチ手段を検討する
- KPIを設定し、具体的に施策を進める
- 各プロセスに対して検証作業を行う
Step1:理想的な顧客像「ペルソナ」を設定する
ますはじめのステップとして、理想的な顧客像「ペルソナ」を設定します。
ペルソナとは、顧客の具体的なプロフィールで、年齢、性別、趣味、購買行動などを含みます。
自社の強みとペルソナを組み合わせることで、成約に至るプロセスを効果的に設計できます。
正確なペルソナの設定により、顧客に対する最適なアプローチが可能となり、成約率を高める基盤を整えることができます。
ペルソナを設定する方法は『戦略ターゲットとコアターゲットの違いを理解!マーケティング力を高めるペルソナの極意』にも、詳しい説明があります。あわせてお読みいただければ幸いです。
Step2:成約に至るプロセスを設計する
2番目のステップでは、成約に至るプロセスを設計します。
顧客の導線を整理することで、『認知⇒検討⇒評価⇒成約』の各プロセスが明確になります。
これにより、顧客が各段階で何を求めているかを把握し、適切なアプローチを取ることができるようになります。
例えば、
- 認知プロセスでは サービスの露出を高め、
- 検討プロセスでは 具体的な情報を提供し、
- 評価プロセスでは 信頼を築くことで、成約につなげることができます。
プロセスの設計は、効率的な顧客の誘導と成約率の向上に繋がります。
Step3:顧客へのアプローチ手段を検討する
3番目のステップとして、顧客へのアプローチ手段を検討します。
アプローチする目的は、新規顧客開拓のために顕在層の顧客リストを取得することです。
これには、プッシュ型とプル型のアプローチを適切に選んでいくことが重要です。
本記事の先に述べたとおり、
プッシュ型アプローチには、マスメディアを使った広告や郵送ダイレクトメールなどが含まれます。
一方、プル型アプローチは、顧客が自ら情報を求めるよう促す方法で、オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングなどがあります。
適切なアプローチ手段を選ぶことで、顕在層の顧客リストを効果的に獲得し、成約につなげることができます。
Step4:KPIを設定し、具体的に施策を進める
4番目のステップでは、各プロセスごとにKPIを設定し、具体的な施策を進めていきます。
たとえば、認知プロセスでは、
- ページビュー数(PV数)
- ユニークユーザー数(UU数)
検討プロセスでは、
- メルマガ登録者数
- 資料ダウンロード数
評価プロセスでは、
- アンケートの回答数
成約プロセスでは、
- 実際の成約数
- 成約率(コンバージョン率)
などを、KPIとして設定します。
Step5:各プロセスに対して検証作業を行う
5番目のステップとして、設定したKPIをもとに、各プロセスの効果を検証します。
検証結果にもとづき、施策の改善・最適化をはかることで、最終的に成約率の向上を目指します。
新規顧客を獲得するために必要なBtoCスキル
ここまでは、新規顧客開拓に必要な方法を紹介してきました。
ここからは、BtoC向けの新規顧客獲得に必要なスキルについて解説します。
【BtoCで顧客を新たに獲得するために必要なスキル】
- Webマーケティングのスキル
- インサイドセールスのスキル
順番に説明していきます。
Webマーケティングのスキル
BtoC新規顧客獲得には、Webマーケティングのスキルが不可欠です。
まずは顧客ターゲットを明確にするために、ペルソナ設定が起点となります。
ペルソナ設定を基にWebマーケティングを活用することで、顧客一人ひとりへのアプローチが可能になります。
SEO対策やSNS運用、メールマーケティングなどを効果的に行うためには、Webマーケティングの体系的な理解が必須となります。
インサイドセールスのスキル
次に必要なスキルは、インサイドセールスのスキルです。
インサイドセールスとは、主にメール、チャット、電話を通じて顧客と接触し、見込み客を育成する手法です。
顧客のニーズを正確に把握し、適切な情報を提供することで関心を引き、最終的に成約へと導きます。
接し方が丁寧であるのに加え、説得力のあるコミュニケーションを行う必要があります。
これにより、顧客との信頼関係が築かれ、新規顧客の獲得につながります。
獲得した新規顧客をリピート客に変えるため秘訣は、「新規顧客を開拓する6つのステップと成功ポイント!リピーターが増えるコツも紹介」にも詳しい説明があります。あわせてお読みいただければ幸いです。
新規顧客の開拓は、ビジネスの成長を左右する重要な要素です。 新しい顧客層を獲得することで、売上増加だけでなく、市場シェアの拡大や将来の優良顧客の増加にも繋がります。 この記事では、マーケティング戦略を駆使して[…]
まとめ:新規顧客開拓の決定版!BtoC向け10のアプローチ法
BtoC新規顧客開拓を成功させるためには、顧客一人ひとりを意識したアプローチが不可欠です。
ターゲット顧客を明確にし、自社の強みを理解した上で、最適なアプローチを選定していきます。
さらに、施策実施後には検証作業を行うことで、効率を高め、新規顧客獲得の成功率を向上させることができます。
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インターネットの黎明期から20年間マーケターとして活躍
ウマ娘のサイバーエージェント出身
世界的No.1コンサルティング会社、大手保険会社、大手損保会社、大手人材系上場企業など多様な業種のクライアントに対してマーケティングナレッジを活用して課題解決に貢献する
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